1.同友会の三つの目的
•同友会はひろく会員の経験と知識を交流して企業の自主的近代化と強靱な経営体質をつくることをめざします。
•同友会は、中小企業が自主的な努力によって、相互に資質を高め、知識を吸収し、これからの経営者に要求される総合的な能力を身につけることをめざします。
•同友会は、他の中小企業団体とも提携して、中小企業をとりまく、社会・経済・政治的な環境を改善し、中小企業の経営を守り安定させ、日本経済の自主的・平和的な繁栄をめざします。
2. 自主・民主・連帯
•自主というのは二つの意味を持っています。一つは、同友会は他のいかなるところからも干渉や支配をうけないということです。もう一つは、入会も退会もまた行事への参加についても会員経営者の自主性を大切にするということです。
•民主にも二つの意味があります。一つは、会の運営を会員の要求や意見に基づいて行い、ボス支配がおこらないようにするということです。もう一つの意味は、民主的なものの見方や考え方を積極的に広めていく、とりわけ企業内で実践していこうということです。このことによって組織の自浄力は強化され、発展が保証されます。
•連携は、会員同士の腹の割った裸のたすけあいと、あらゆる階層の人たちと手をとりあっていく、外に向けての融合、協力、団結をすすめる意味とがあります。特に会内においては、経営者として全人格的完成をめざしての相互に高まりあいから生まれる深い信頼関係(高い次元でのあてにしあてにされる関係)が連帯の中身となります。
3.国民や地域と共に歩む中小企業
•豊かな国民生活の実現に貢献するものであり、企業活動が理念と実践の上で反国民的であってはならないということです。かつて第一次オイルショックによる人為的な物不足により、日本国中が騒然としていたとき、中小企業家同友会全国協議会はいち早く「私たちは、便乗値上げ売り惜しみ等の悪徳商人にはならない」との声明を発表(1974年、第4回中小企業問題全国研究集会)したことは、私たちの経営の基本姿勢を表明したものです。
•中小企業はすぐれた製品やサービスを提供し、人々の暮らしの向上と地域経済の繁栄を保障するという社会的使命を負っています。地域と深いかかわりを持つ中小企業の発展は、雇用の創造の面でも、個性ある地域づくりの点でも大きな役割を果たしており、それだけに社会的責任も大きいものがあります。この社会的使命感と責任感こそ大切にしたいと考えます。
•地域は今さまざまな問題をかかえています。私たちはそれぞれの地域において地域経済のバランスのとれた活性化に中小企業の立場から提言し、かつ自治体や地域の人々と共に地域おこし、まちづくりに行動することが必要と考えています。
特徴
1.中小企業家の自立した任意団体
•同友会は中小企業家が自分たち自身の力と知恵で組織する任意団体です。
•会の財政は会費を中心とした会員からの収入で成り立ち、の自主的な参加と手づくりの運営で活動しています。
•政治にたいする同友会の姿勢は、会の目的を達成するために、どの政党ともわけへだてなく接触しますが、会としては特定の政党と特別の関係をもたないようにします。会員個人の思想・信条の自由は当然のこととして保障されます。
2. 異業種の中小企業家の団体
•同友会は、考え方や、社会的立場、業種、企業規模にとらわれず、大いに見聞をひろめ、企業の繁栄をめざそうとする中小企業家であれば誰でも入会でき、異業種の経験交流と、知り合い、学びあい、援けあうことを大切にしています。
3.経営指針に基づいた企業経営をめざす
•同友会は、強じんな企業づくりのために、経営指針の成分化と実践を推奨しています。社員と共に学び、育てあい、全社一丸の経営をめざしています。
基本方針
1. 21世紀型企業づくりをめざします
•社員の創意や自主性が十分に発揮できる社風と理念が確立され、社員と共に育ちあう、活力ある豊かな人間集団としての企業をめざします。
•自社の存在意義を改めて問いなおし、社会的使命感に燃えた事業活動によって、地域社会からの信頼や期待に高い水準で応えられる企業をめざします。
2.地域社会から信頼される同友会をめざします
•会員企業が経営指針の確立と実践によって時代の変化に負けない強靭な経営をめざし、同友会の会員ならばと太鼓判を押されるような経営者団体をめざします。
•行政機関、金融機関、大学・研究機関、経営者団体と連携し、よりよい地域社会づくりをめざします。
•他の経営者団体と連携し、中小企業憲章制定をめざします。
•中小企業経営者の努力が報われるような政策提言をめざします。