中小企業の力で拓く紀南の未来 ~課題解決と持続可能な地域づくり~
講 師:株式会社日本政策金融公庫 田辺支店
支店長 兼 国民生活事業統括 山口 賢治 氏
7月14日(月)、田辺市のガーデンホテルハナヨにおいて、2025年度「中小企業の日」魅力発信月間の企画として、「中小企業の日 魅力発信フォーラム」が開催されました。
講師には、株式会社日本政策金融公庫 田辺支店長 兼 国民生活事業統括の山口賢治氏をお招きし、ミクロ・マクロの視点から見た経済情勢や、和歌山県・田辺市を中心とする紀南地方の地域課題についてご講演いただきました。
講演では、日本全体の景況判断DIの推移、輸入物価指数、木材・小麦価格、日経平均株価と円相場、日米長期金利、物価・原油・ガソリン価格の推移、主な品目・地域別の輸出金額の推移など、広範な経済指標についてお話しいただきました。続いて、和歌山県内の経済情勢、特に人口動態に関する具体的な課題についても解説がありました。
和歌山県の総人口は29年連続で減少しており、自然減・社会減の両方が見られるとのことです。人口減少が進行するなか、地域経済の持続可能性を確保するためには、事業承継や在留外国人などの活用が重要であると説明がありました。
講演後は、こうした地域課題に対して私たち中小企業がどのように取り組んでいくかをテーマに、グループ討論が行われました。「地域のニーズに合った、必要とされる企業を目指す」や「機械化が進む中でも、人間にしかできない手作業の仕事には付加価値があり、残っていく」といった多様な意見が交わされました。
本フォーラムを通じて、地域にとってなくてはならない存在である中小企業の存在意義を、改めて確認する一日となりました。